
BOSS DR-110。
まだ秋葉原にたくさんの中古楽器が並んでいた頃、かなりお得な価格で引き取ってきた愛機。
RolandのTR-606などは昔からずっと人気があったけれど、
このDR-110は知る人ぞ知る、ちょっとマイナーな存在だったかも。
実はこれ、BOSS/Rolandが生み出した
最後のフルアナログ・リズムマシン。
TRシリーズのように、ライブパフォーマンスでシーケンスを
臨機応変に変化させる……
という使い方にはあまり向いていなくて。
液晶のグリッドを見ながらステップごとに打ち込んでいく
特有の方式には、最初少し戸惑った。
以前、前身モデルであるDR-55
(TR-808をギュッと圧縮したような渋いルックスのリズムマシン!)
を触らせてもらったことがあるけれど、大体シーケンスのクセはその頃と同じ。
でも、
音を鳴らすとそんな苦労は吹き飛ぶ。「パツン!」と前に出るキックや、
心地よく弾けるアナログのスネア。
それに、有名なTR-808譲りのチープだけど温かいハンドクラップ。
この質感がたまらなく好きで、ずっと手元に置いている。
本体には「BALANCE」というツマミがあって、
これで低音(キック等)と高音(ハイハット等)
の出力バランスを直感的に調整できるので、
ライブでのリアルタイムな音質変化にもバッチリ使える。
そして何より楽しいのが、
ACCENTのタイミングでTRIG OUT(SYNC OUT)から信号を出せること!
これをマスターにして、他のアナログシンセのアルペジエーターなどを同期させると、
不規則で最高なグルーヴが生まれる。初期のハウスやテクノでよく使われた手法だけど、
むしろこの組み合わせだけで、何時間でも遊んで曲が作れる。
年々、世間でもアナログ機材の熱が増している気がするけど、自分の中にもまた、
その熱がフツフツと湧き上がってきているのを感じる。
PC画面の中のDTM完結ではどうしても得ることの出来ない、
ツマミを回した時の「この質感」と「即興性」。これからも、もっと深く追求していきたい。
今年初めに出したEPの曲で、まさにDR-110+monotribeの同期だけで作った曲があるので、
これを紹介します。